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エコフレンドリーな砥石の使い方:サステナブルな包丁研ぎのコツ

砥石の正しい使い方をご存じですか?実は多くの方がもったいない使い方をしてしまっています。

砥石と書いて「といし」と読みます。「とぎいし」、「ていせき」と読まれることもありますが、包丁のメンテナンスに欠かせない道具です。

この記事では、砥石の適切な使い方と効率的なメンテナンスの重要性を紹介します。砥石の種類や基礎的な使い方、砥石のお手入れ方法などを詳しく解説し、これらを実践することで、砥石や包丁を長く使えるようになるため、資源の節約に貢献します。

適切な知識と技術を身につけることで、あなたの料理環境をよりサステナブルなものに変えることができるようになります。

包丁はキッチンで最も重要な道具の一つです。しかし、多くの人が包丁の正しいお手入れ方法を知らず、早く使い物にならなくなってしまうことがあります。

実は、適切に研ぐことで、包丁は長持ちし、サステナブルな料理道具に変わります。この記事では、包丁を長持ちさせるための砥石の使い方と、砥石のお手入れ方法について詳しく説明します。

砥石による包丁の寿命延長と資源節約

最後まで使いきった砥石

最後まで使いきった砥石

砥いで短く小さくなった包丁との比較

砥いで短く小さくなった包丁との比較

砥石と包丁がこんなに長持ちするとは知っていましたか?多くの人が驚くほど、これらは長く使えるのです。

一般的に、多くの人は包丁が切れなくなったら新しいものを買うことを考えます。砥石についても、うまく研げなくなったと感じたら新しい砥石を購入するでしょう。しかし、実は包丁は繰り返し研ぎ、細く砥げなくなるまで使えます。また、砥石も非常に薄くなるまで使い続けることが可能です。

写真を見て驚いた人もいるかもしれませんが、適切なお手入れと使い方で、砥石も包丁も想像以上に長持ちさせることができるのです。

和包丁は研ぎや柄交換をして一生使える包丁

柄付け

和包丁は、適切なケアを施せば、一生物の道具として使い続けることができます。歴史的に和包丁は、長く使える道具として重宝され、定期的な研ぎ直しでその性能を維持することが一般的です。研ぎ作業は和包丁の切れ味を最適な状態に保つために重要で、このプロセスを通じて包丁は長持ちします。

また、和包丁の柄は主に木材でできており、時間が経つと自然に痛むことがあります。柄が傷んだ場合、専門の包丁職人に柄交換を依頼することが一般的です。この職人による柄交換は、新しい包丁を購入するよりはるかに低価格で、環境にも優しい選択です。

砥石の正しい使い方とメンテナンス

砥石は包丁の研ぎに欠かせない道具であり、その使い方とメンテナンスには特別な注意が必要です。適切に使用された砥石は、包丁の切れ味を長期間保つことができ、キッチン作業の効率と安全性を高めます。このセクションでは、砥石の種類、研ぎ方、そして砥石のメンテナンス方法について、基本から応用まで詳しく説明します。

砥石の種類と包丁を研ぐ際の正しい技術

砥石には様々な種類があり、それぞれ異なる特性を持っています。荒砥石、中砥石、仕上砥石など、用途に応じて最適な砥石を選ぶことが重要です。實光刃物の砥石のご紹介も致しますので、必要な砥石をお選びください。

砥石を使う順番

1. 荒砥石 → 2. 中砥石 → 3. 仕上げ砥石

1: 荒砥石:刃の形を整えるために使います。包丁が欠けている時や包丁研ぎを長い間していなかったときは荒砥石から研ぎ始めます。頻繁に解く場合は中砥石から研ぎ始めて構いません。

スタンダード砥石#240(荒砥石) セラミック砥石#240(荒砥石)
スタンダード砥石240番荒砥石 セラミック砥石240番荒砥石

2: 中砥石:最も一般的に使われる砥石です。包丁の切れ味を戻すために砥ぐときに使われます。包丁研ぎをするのに必ず必要な砥石です。

スタンダード砥石#1000(中砥石) セラミック砥石#1000(中砥石)
スタンダード砥石1000番中砥石 セラミック砥石1000番中砥石l

3: 仕上砥石:刃の仕上げに使い、表面をスムーズにします。仕上げ砥石には様々な番手の砥石があります。より繊細な仕上げを求める方は下記に紹介の砥石よりも大きい番手の仕上げ砥石をお買い求めください。

スタンダード砥石#6000(仕上砥石) セラミック砥石#6000(仕上砥石)
スタンダード砥石6000番仕上げ砥石

1つで便利な両面砥石(#1000/#6000)

両面砥石1000番6000番

砥石を使う前の準備

・ 砥石を十分に水に浸し、表面が完全に湿るまで待ちます。これにより、包丁が砥石上を滑らかに動き、砥石の摩耗も防ぎます。

・ 砥石を安定した平面に置き、滑らないように固定します。(砥石台を使用するか、砥石の下にタオルや布巾を置いて滑らないようにします。)

砥石台

砥石台

砥石を水に浸す、水をかける理由

砥石を使う前に水に浸す主な理由は、砥石が十分に水分を吸収することで、包丁の滑りをスムーズにするためです。また、水に含まれる砥石の粒子は研磨剤として機能し、包丁を鋭く研ぐことができるようになります。

砥石によっては水に浸す時間が異なりますが、一般的には約10分から20分が目安です。水に浸した砥石から気泡が出なくなったら、砥石が使用準備が整った合図となります。

研ぎ方

・ 包丁の刃を砥石に対して適切な角度(包丁によって変わる)で当てます。

砥ぐ角度

・ 研ぎ作業中、砥石の表面が乾かないように、定期的に水をかけ続けます。これにより、刃の金属粉が砥石の表面に溜まるのを防ぎ、研ぎ効果を高めます。

包丁研ぎ砥石に水をかける

・ 刃の全体が均等に研がれるように、包丁の先端から根元まで研ぎます。

・ 最後に、研ぎ終わった包丁を水で洗い流し、砥石を乾燥させます。

砥石で包丁を研ぐ際の刃の向きは

片刃の場合

包丁研ぎ 片刃

片刃の場合、しのぎの角度に合わせて砥石に包丁をあてます。砥ぎたい部分に指を置き、押し出すときに力を入れて、引き戻すときは力を抜きます。砥げているか確認するには、かえりが出ているかを確認します。切っ先からアゴまで砥げたら、裏面のかえりをとります。

【片刃の研ぎ方を詳しく見る】

 

両刃の場合

包丁研ぎの包丁の向き両刃表面

包丁研ぎの包丁の向き両刃裏面

 

両刃は両面に刃が付いているので、両面とも砥ぐ必要があります。表面を研ぐときは、45℃くらいに包丁を砥石にあて、押し出すときに力を入れ、引き戻すときは力を抜きます。裏面を砥ぐときは包丁を90℃にし、引くときに力を入れて押すときに力を抜きます。

【両刃包丁の研ぎ方を詳しく見る】

砥石使用時の安全対策と面直しの方法

砥石を使用する際は、安全対策が必要です。砥石は滑りやすいため、安定した平らな面に置き、研ぎ作業中は手を滑らせないよう注意が必要です。

また、砥石の面直しも重要なメンテナンス作業の一つです。面直しは、砥石の表面を均一に保ち、効率的な研ぎを可能にします。面直しをしないまま砥石を使用していると、中央部分がへこんでしまい、砥げなくなるので注意しましょう。

面直しは、専用の面直し砥石を使用して行うのが一般的です。おすすめはダイヤモンドの研磨剤で作られた「ダイヤシャープナー」です。面直し自体が消耗して変形しにくいため、面直しの水平な面を保ちやすくなります。

ダイヤシャープナー(中目) 修正砥石#1000 修正砥石#280
修正砥石が減りにくいので、平を保ちやすくなります。取っ手付きで使いやすいタイプの面直しです。 荒砥石の修正に使います。 中砥石・仕上砥石の修正に使います。
ダイヤシャープナー中目 修正砥石100番 修正砥石280番

面直しの仕方

1 砥石を湿らせる:砥石を水に浸して十分に湿らせます。

2 面直し石を砥石の表面に均等に当て、軽く圧力をかけながら前後に動かします。砥石の表面が均一になるまでこの作業を繰り返します。

面直しの仕方

3 表面が平らになったことを確認し、砥石上の残った粉を水で洗い流します。

面直しのタイミングと砥石の長寿命化

面直しは、砥石の表面が凹んだり不均一になったと感じるときに行うのが一般的です。しかし、實光の職人たちは、表面が凹む前に面直しをすることを推奨しています。これには二つの大きな利点があります。

まず、砥石が凹んでしまってから面直しをする場合、平らにする必要がある面積が広くなるため、作業が困難になり、かつ時間も長くかかります。一方で、凹む前に面直しを行えば、作業はより簡単で、時間も短縮されます。

加えて、砥石の中央部分が大きく凹んでしまうと、その部分に合わせて面直しを行う必要があり、結果的に砥石の摩耗が激しくなります。このため、凹んでから面直しをすると、砥石の寿命が短くなってしまうのです。定期的な面直しにより、砥石は長持ちし、最適な状態で使用できるようになります。

サステナブルな料理環境への一歩:砥石で実現する環境と経済の調和

砥石の使い方を見直すことで、料理愛好家の作業スペースは地球にも財布にも優しい場所に変わります。この記事を通じて、砥石の適切な使い方とメンテナンスの重要性をお伝えいたしました。

これらは、環境への影響を減らし、長期的なコスト削減につながる実用的なアプローチです。サステナブルな道具の選び方と、環境意識の高い料理習慣の形成は、私たち一人ひとりの意識的な選択です。これらの実践的なアドバイスを取り入れ、地球に配慮しながら料理の楽しさを日々の習慣に取り入れましょう。

【實光刃物の砥石一覧を見る】

實光刃物 四代目:實光俊行(じっこう としゆき)

實光刃物 四代目:實光俊行(じっこう としゆき)
「實光刃物(じっこうはもの)」は大阪の堺で明治33年に創業し、包丁(刃物)の製造と販売をしています。一期一会の精神で、お客様との瞬間を大切に。切れ味へのこだわりを胸に、日々技術の向上に励んでいます。技術の継承と共に、将来は世界中で愛される堺包丁のブランドを築き上げる夢を抱いています。
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