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毎日使える、日常で輝くオールステンレス包丁|衛生面とお手入れ比較

毎日使える、日常で輝くオールステンレス包丁|衛生面とお手入れ比較

毎日の料理を支える包丁。中でも「オールステンレス包丁」は、清潔でお手入れが簡単なことから、一般のご家庭の普段使いにも強くおすすめしたい一本です。柄と刃のつなぎ目がないため洗いやすく、汚れが残りにくい設計は、調理を効率よくこなしたいご家庭にぴったりです。

特に忙しい共働き世帯や子育て中のご家庭では、調理後の片付けに時間をかけられないもの。オールステンレス包丁なら食洗機対応のモデルも多く、手早く衛生的に管理できます。木柄包丁に比べてカビや雑菌のリスクが少ないため、安心して毎日の食卓づくりに使えます。

この記事では、120年以上続く包丁専門店、實光刃物がオールステンレス包丁のメリット・デメリット、お手入れ方法や研ぎ方をご紹介しています。オールステンレス包丁を検討されている方、興味のある方に是非一読していただきたい内容です。

オールステンレス包丁 Rin

オールステンレス包丁は、ご家庭での毎日の調理において高い人気を誇る包丁のひとつです。お手入れが簡単な万能包丁として、忙しい主婦、主夫、一人暮らしの方がたにいかがでしょうか。その理由は大きく分けて「構造上の清潔さ」「衛生面での安心感」「他素材との比較による優位性」にあります。ここでは、それぞれの視点から掘り下げて解説します。

【實光刃物のオールステンレス包丁見る】

包丁全体が金属製でつなぎ目がない利点

従来の木柄や樹脂柄の包丁は、刃と柄のつなぎ目にわずかな段差や隙間が生じやすく、そこに水分や食材のカスが入り込むことで雑菌繁殖のリスクが高まります。特に湿度の高い日本の家庭環境では、黒ずみやカビが発生しやすいのが難点です。
一方、オールステンレス包丁は柄から刃先まで一体成型されているため、このような隙間が存在せず、洗浄や乾燥が容易です。水切れがよく、布巾で拭くだけで表面が清潔に保てることから、日常の調理を快適にします。

耐久性と衛生面で優れるオールステンレスの特性

ステンレス包丁の良さは「錆びにくさ」と「腐食に強い特性」を兼ね備えた金属です。クロムを含む合金であるため、空気中に酸化被膜を形成し、錆の進行を防ぎます。そのため水や酸にさらされることの多い台所でも長期間安定して使用できます。これがオールステンレス包丁の最たる利点と言っても過言ではありません。
 また、木柄包丁では吸水による劣化や臭い移りが懸念されますが、オールステンレス包丁ではその心配がありません。調理後に軽く洗浄・乾燥させるだけで、衛生的な状態を維持できる点が、忙しいご家庭にとって大きなメリットとなります。

他素材の包丁と比べたメリット

木柄 樹脂柄 スタビライズウッド
(木製のハンドルに染料を染み込ませている)
合板ハンドル
純白銀巻柄 スタビライズウッド黄・緑 洋タイプハンドル

木柄や複合素材の包丁と比べた際の最大の強みは「清掃性と耐久性のバランス」です。木柄包丁は手に馴染みやすく握りやすい一方で、水気を嫌うため定期的なメンテナンスが必須となります。樹脂柄は比較的扱いやすいですが、長期間の使用で割れやすく、表面に細かい傷が入りやすい傾向があります。
それに対し、オールステンレス包丁は耐久性に優れ、柄が割れたり水分で劣化したりする心配がほとんどありません。重さがやや増すという側面はありますが、その分、安定した切れ味を支えるバランス感が生まれ、肉や野菜を切る際にスムーズな動きを実現できます。

ステンレス系鋼材一覧表 錆びにくい鋼材のタイプ 粉末ハイス・ステンレス鋼

日常的に使う包丁だからこそ、「長く清潔に、安心して使えるかどうか」が選択基準になります。その点でオールステンレス包丁は、家庭の台所において大きな信頼を得ているのです。

サビに強く乾かすだけでOK/食洗機にも対応

オールステンレス包丁が家庭で重宝されるもう一つの理由は、お手入れの容易さにあります。調理後の後片付けは毎日のことだからこそ、短時間で清潔さを保てるかどうかが大きなポイントです。ここでは、オールステンレス包丁のお手入れの特徴や、食洗機との相性、他素材との比較について詳しく見ていきましょう。

オールステンレスハンドルのお手入れの簡便さ

従来の木柄包丁は、使用後に水分を拭き取り、湿気を避けて保管しなければ柄の部分が劣化してしまいます。樹脂柄も多少の耐水性はあるものの、長期間の使用で表面に細かい傷が入り、そこに汚れがたまりやすくなります。
それに比べてオールステンレス包丁は、刃と柄が一体で隙間がないため、流水でさっと洗うだけで大部分の汚れを落とせます。水切れも良く、タオルで軽く拭くだけで乾燥できるのが特徴です。毎日の後片付けにかかる手間を大幅に減らせるのは、忙しいご家庭にとって大きな利点です。

食洗機使用の可否と注意点

「オールステンレスだから食洗機に入れても大丈夫」と思われがちですが、必ずしもすべてのモデルが対応しているわけではありません。食洗機対応と明記されている包丁は問題なく使用できますが、非対応モデルでは高温乾燥による金属疲労や刃欠けのリスクがあります。
また、食洗機内で他の調理器具とぶつかることで刃先が傷む可能性もあるため、使用する際は専用のホルダーに入れるなどの工夫が必要です。

實光刃物では食洗機対応のオールステンレス包丁を2種類の鋼材からご用意しております。ご自身の目的に合わせてお選びください。

Never Stain 三徳包丁

Never Stain 三徳包丁

【Never Stain 三徳包丁】

・SG2のダマスカスを使用
・サビにくい鋼材の最高級!層になった模様が渋いです。

RIN 三徳包丁

RIN 三徳包丁

鱗 RIN 三徳包丁】

VG10ステンレス鋼

木柄や複合材包丁とのデメリット比較

お手入れの観点ではオールステンレスが圧倒的に優位ですが、デメリットもゼロではありません。例えば、全体が金属でできているため持ち手が滑りやすく、特に濡れた手で扱うとグリップ力に不安を感じることがあります。木柄はその点で吸湿性があり、手にしっかり馴染むため握りやすさでは依然として支持を集めています。
また、金属の塊である分、重量がやや増す傾向も見られます。調理量が多い方や長時間作業する方にとっては疲労感につながる可能性もあり、これは木柄包丁の軽さと比較して留意すべき点といえるでしょう。

メリット・デメリット比較については下記で表にしてわかりやすくご案内いたします。

長持ちさせるための研ぎ直しのコツ

ステンレスは錆びにくい一方で、鋼包丁と比べると研ぎにくさを感じる方もいます。日常的に切れ味を維持するためには、刃先を通すだけの簡単な使い方ができるシャープナー、(ウォーターシャープナー)などを用いた軽いメンテナンスが効果的です。特にオールステンレス包丁は食洗機での使用や硬い食材のカットによって切れ味が鈍りやすいため、月に1〜2回の軽い研ぎ直しを習慣化すると長期間安定して使えます。

このように、オールステンレス包丁は「手入れの簡便さ」「食洗機との相性」で家庭向きといえますが、使用環境や扱い方によってメリットとデメリットが分かれます。正しい使い方を理解すれば、清潔さと長持ちを両立できる一本として、日常の料理を支えてくれるでしょう。

衛生面と使い勝手を踏まえたメリット・デメリット総合評価

オールステンレス包丁は、衛生性と耐久性の高さから家庭用として注目を集めていますが、すべての人にとって完璧な選択肢ではありません。ここでは、衛生面での強みを中心に、実際の使用感やデメリットも含めて総合的に評価していきます。

バクテリアが繁殖しにくい構造設計

最大のメリットは、包丁全体が金属で一体化されているため「つなぎ目に汚れが溜まらない」点です。木柄や樹脂柄の包丁では、どうしても柄と刃の境目に細かな隙間ができ、そこに水分や食材カスが残りやすくなります。結果としてカビや雑菌が繁殖しやすく、衛生的なリスクとなるのです。
その点、オールステンレス包丁は洗浄がしやすく、乾燥も早いため、バクテリアの繁殖条件を最小限に抑えることができます。特に生肉や魚を扱うご家庭では、清潔さを保ちやすい点が大きな安心材料となるでしょう。

滑りやすさや重量感などの使用上の注意点

ただし、すべてがメリットというわけではありません。オールステンレス包丁は柄も金属のため、濡れた手で持つと滑りやすく感じることがあります。油物を大量に切った後も同じようなことがいえます。この点に関しては、ご注意いただく必要があります。グリップ力を高めるために表面加工が施されているモデルもありますが、木柄の「手になじむ自然な感触」とは異なる性質です。
また、全体が金属である分、重量は木柄包丁よりも重くなる傾向にあります。短時間の調理であれば安定感につながりますが、長時間作業や大量調理では手首や腕への負担を感じる方も少なくありません。家庭での日常使いにおいては、この「重量感との付き合い方」を意識する必要があります。

オールステンレス包丁の特徴を整理すると、次のようにまとめられます。

メリット・デメリット比較表

メリット デメリット
柄と刃が一体で清潔に保ちやすい 金属柄のため滑りやすい場合がある
錆びにくく耐久性が高い 全体が重く長時間使用で疲れやすい
お手入れが簡単で食洗機対応モデルも多い 鋼包丁に比べて研ぎ直しが難しい
水分や食材カスが溜まりにくい 冬には冷たく感じることも

このように、衛生性やお手入れのしやすさでは大きなメリットがありますが、重量感やグリップ感などで好みが分かれる点も特徴です。ご家庭のライフスタイルや調理スタイルに合わせて選ぶことが、満足度を高めるポイントになります。

この比較表でわかるように、一長一短なのでご自分でどこが自分に向いているのか、向いていないのかを判断していただきより良い点を見つけていただければと思います。

実際にお客様からいただいたお声を届けたいと思います。

「海外からのお客様。娘さんが三つ子を出産したのでとにかく忙しい。一日中キッチンに立っている。ものすごい量の野菜を切っている」とのこと。         

そんな娘さんのためにNEVERSTAIN2をご購入。自国では食洗機使用が非常に浸透しているのでそれに耐えうる包丁が必要、同時に子供が泣くと料理を途中で放り出して向かうので多少ぞんざいに扱えるものをということでした。                   鱗調のおしゃれなハンドルも魅力的だが、今回は衛生面と扱いやすさでNEVERSTAIN2に目を止められました。

Never Stain2三徳包丁

【NEVER STAIN 2】 三徳

もうひとつ、やはり海外からのお客様です。

「海外出張が多い一人暮らしの男性。あまり料理に時間を割くことはできないが、友人を招いた時に、誰でも気兼ねなく使える簡単な包丁が欲しい」とのこと。

不特定多数の方が使用という点にポイントをおき、RINの三徳包丁とペティナイフをお薦めしました。自国ではペティナイフの使用はあまりなかったとのことですが、ご自身がフルーツをとてもお好きだということなので、ペティナイフはフルーツには特に便利だとお伝えし、2本ご購入いただきました。具体的な使用方法をお客様と話しながら、包丁を提案できました。

上 Rin鱗三徳ペティセット

【Rin 鱗 三徳・ペティ 2点セット】

日常に最適な一本を選ぶために

毎日の料理に欠かせない包丁は、単なる調理道具ではなく、家族の食卓を支える大切な存在です。オールステンレス包丁は「衛生的で清潔に使える」「お手入れが簡単」「長持ちする」といった特長から、特に忙しいご家庭にとって大きな味方となります。

一方で、滑りやすさや重量感といった使用感の課題もあり、すべての人にとって万能とは限りません。だからこそ今の自分は「どの点を最優先するか」を考えることが大切です。

⭐︎清潔さや片付けの手軽さを重視するならオールステンレス包丁
⭐︎軽さや手への馴染みを重視するなら木柄や複合材包丁
といったように、自分の調理スタイルに合わせた選び方が理想です。

實光刃物では、家庭での日常使いに適したオールステンレス包丁をはじめ、多彩なラインナップをご用意しています。

NEVERSTAIN・RIN シリーズ共に様々なサイズ展開をしています。忙しい毎日をより快適に、ストレスの少ない時間を包丁で協力するのが實光刃物オールステンレスシリーズ。

衛生性と扱いやすさを兼ね備えた一本を選ぶことで、料理の時間がより快適で安心なものになるでしょう。ぜひご自身にぴったりの包丁を探してみてください。

【實光刃物のホームページを見る】

 

實光刃物 四代目:實光俊行(じっこう としゆき)

實光刃物 四代目:實光俊行(じっこう としゆき)
「實光刃物(じっこうはもの)」は大阪の堺で明治33年に創業し、包丁(刃物)の製造と販売をしています。一期一会の精神で、お客様との瞬間を大切に。切れ味へのこだわりを胸に、日々技術の向上に励んでいます。技術の継承と共に、将来は世界中で愛される堺包丁のブランドを築き上げる夢を抱いています。
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