これまでSG2(粉末ハイス)の片刃包丁を量産することは難しいとされていましたが、武生特殊鋼材(株)との協力により、2年の歳月をかけてその製造プロセスを確立しました。今後は、實光刃物ではSG2を用いた製品の販売に力を入れていきます。
SG2(粉末ハイス)の特徴
メリット | 切れ味と持続性を両立し、さらにサビにくいので刃物としては最強の鋼材になります。 |
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デメリット | 硬い鋼材になるので研ぎには時間がかかります。 |
SG2はこんな方におすすめ
包丁のサビが気になる方や、一日に切る量が多い方ならは切れ味を長く維持できるSG2がお勧めです。一日に切る量が多くなければ数日に1度の研ぎで、おおむね良好な切れ味を維持できます。家庭用の場合は、数ヵ月に一度の研ぎでも切れ味を維持できます。
その他の鋼材との比較
實光刃物の片刃のSG2の特徴
SG2の性能は銀三よりも多くの点で優れています。また、實光のSG2の価格に関しては、鍛造をしないことでコストを抑えることに成功しました。今回實光刃物が製造したSG2は鍛造をしておりませんが、従来のその他の鍛造をしている鋼材と比較をしても切れ味・持続性は同等の商品になります。
銀三との比較
粉末ハイス鋼 SG2とステンレス鋼を比較すると、切れ味の持続性(切れ味が長く続く事)が違います。粉末ハイス鋼の方が切れ味と切れ味の持続性に優れています。
※サビにくい鋼材の詳しい説明はこちらから
炭素鋼・合金鋼との比較
ハガネの鋼材と比較しても同等の切れ味があります。持続性についても大変優れていて、サビにくいので鋼と比べて扱いやすいです。
SG2を研ぐ時の砥石
SG2は削れにくい鋼材になるので、砥石選びも重要です。SG2は削れにくい鋼材ですが、炭化物が微細で均一なので、硬い研磨剤を使った少し粗目の砥石から研ぎ始めると研ぎやすいです。
おすすめの砥石
研ぎ初めの砥石は400番がお勧めです。仕上げ用には砥石13000番、または天然砥石で仕上げるとしっかりとした刃が付きます。